ただのしがない看護師の世迷言

都内大学病院に勤務している救命看護師が勝手に発します。学んだことのアウトプットや疑問のなげかけ、論文の紹介などしようと思います。もちろん自分の考えや知識が間違っていることもありますし、論文の紹介などは誤訳・意訳もあると思います。著者の原意を損なっていることもあるかもしれないので、鵜呑みにせずに原文を必ず参照し、間違いがある場合はご指摘いただくとありがたいです。なお、抄録内容の著作権については、当然、当該英語論文の著作者に帰属します。どうぞよろしくお願いします。

【日常】多忙

お久しぶりです。

お久しぶりすぎて、ブログの書き方をが分からなくなってしまった・・・

 

せっかく始めたブログなので、継続していきたいのですが、なかなか難しいものですね。

毎日投稿している人は素直に尊敬します・・・

 

最近は看護研究が忙しくて、なかなか時間作れずです。

論文作成に勤しんでいるわけですが、難しい!!!

先輩に力を借りつつ、論文しあげるぞー。

とはいえ、初の研究なのに、多変量解析を使用というワイルド(^-^;

 

皆様、もしクリニカルクエスチョンお持ちでしたらぜひコメントで教えてください。

後輩にも研究してほしいなー。

 

チラシの裏にでも書いとけ!みたいな内容でしたが、本日はここまでで。

またよろしくお願いします!

 

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【外傷】切迫するDと気道確保

お久しぶりです。

お久しぶりすぎですね、3週間も空いてしまいました。

最近は自身が進めている研究やらで少し忙しかったです(言い訳)。。。

読者もあまりいないしなー、と思いつつたまに見てくれる人がいると嬉しいです、ほんと。

 

ということで、ブログ更新頑張ります!

いつかいろんな看護師たちから需要がでると嬉しいなぁ。

 

今回は頭部外傷シリーズで、タイトルにある通り切迫するDと気道確保についてお話ししようと思います。

 

切迫するD(Disfunction of central nervous system:中枢神経系障害)とは 、外傷診療において

  1. 意識レベルGCS8点以下
  2. 経過中に意識レベルGCS2点以下の低下
  3. 脳ヘルニア徴候(瞳孔不同片麻痺・高血圧を伴う徐脈)を伴う意識障害

のことを指します。

これらの場合は、頭蓋内に急性病変があるかもしれない!

ということを積極的に疑います。

普通、外傷診療ではPrimary Survey(一次査定)→Secondary Survey(二次査定)の順で進めていきます。

  • Primary Surveyの目的は「ABCの安定化」
  • Secondary Surveyの目的は「治療が必要な外傷の検索」

Secondary SurveyはABCが安定しなければ行うことはありません。Secondary Surveyに移行したときは、頭の先から足の先を診察し、病歴や受傷機転を聴取します。

切迫するDがあればSecondary Surveyでは最優先で頭部CTを行います。

 

頭部CTにて粗大な出血性病変は簡単に見つけることができます。それにより治療優先度が変わってきます。

また、切迫するDがあるときは確実な気道確保を行います(大抵Primary SurveyのAの異常として認知されますが)。気管挿管を行います。

第一優先は経口挿管ですので、鎮痛薬や筋弛緩薬鎮静薬を使用します。看護師は特に、薬剤使用前の意識レベルや神経学的所見の評価を行うと、これからの治療に良い影響があるかもしれません。

 

頭部外傷での気管挿管はRSI(Rapid Sequence Intubation:迅速気管挿管)を選択するようですが、それについてはまた今度詳しく説明したいと思います。

 

今回は薄い内容で申し訳ないです。

またたくさん更新していく予定なので応援よろしくお願いします。

では。また。

 

 

(引用・参考元)

 

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【学会】10/5第21回日本救急看護学会

お久しぶりです。

最近仕事も休みも忙しく、投稿する時間を作れませんでした・・・

 

10月5日日本救急看護学会の学術集会というものに参加してきました。

 

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実は恥ずかしながら、学会参加ということが人生初・・・

ということでドキドキ。

 

感想としては、良い学びにはなりました。

色んな人に触れるいい機会なのかなと思います。

それにしても質的研究の多さよ。

自分は量的研究の方が好きなので、全部聞いたわけではありませんが一般演題(口演)ではあまりピンとこなかったですね。

 

以下順で回りました。・は感想です。

 

①せん妄管理における危機管理~J-PAD&PADISガイドラインの視点から~

  •  J-PAD・PADISガイドラインの認識を深められました。痛みという概念をもう少し考え直さなきゃいけないようです。Total Pain、とても重要です。

②一般演題(口演):重症患者看護

  • やはり質的研究、ピンと来ない。テーマは気になるものはありました。摂食嚥下に関する演題ではいろいろ考えさせられました。当病棟は嚥下に関する認識は甘いので(医師・看護師ともに)、嚥下や食形態に関するプロトコールを作りたいなー、とおもいました。きっといつか作成して研究すると思います。自己抜管に関する講演では身体拘束の限界を訴えていました。確かに身体拘束は自己抜管を完全には予防しないけど、演題ではそれ以外の具体的な提案はありませんでしたね。

③看護実践のためのエコーを用いた身体診察

  • 看護師がエコーを使用する時代は来るのでしょうか?日本医師会のスタンス的に、難しいところもありそうですが・・・(NursePractitionerを認めていない点から)。ただ、自分としてはエコーの勉強しようと思ました。Point Of Care Ultra Sound:POCUSは覚えてもよさそうです。循環血液量の評価や気管・膀胱の評価、血管確保の際に使用できるとよいです。

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④目は口ほどに物をいう!?意識障害患者のフィジカルアセスメントのコツ

  • 演者の脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の方、キャラクターが強烈でしたが口演上手だなと思いました。内容は、正直教科書みればよいところが多かったので、自分はあれでしたが、話す内容が面白いので楽しかったです。

⑤ファーストエイド、その根拠に迫る!

  • 創傷処置、溺水、妊産婦の蘇生、誤飲。この辺りを聞きました。この日の一番の学びは、妊産婦のCPRは用手的に子宮作法転移を行う必要があるということ。体やベッドを傾けての左方転移はCPRの質が低下するとのこと。

 

これからどんどん学会に参加したいと思いました。

自分は来年6月のクリティカルケア看護学会での演題発表を目指しているため、いろいろ教えてください。

 

当ブログ、できれば1~3日に一回くらいは投稿したいですね。

 

では、また。

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(引用・参考元)

 

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【看護理論】EBMとEBN

こんにちは。もう10月ですね。時間経過が早い・・・

 

今年の6月に独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の試験を受け、無事看護学の学士を取得しました。

晴れて大卒扱い!

と思いきや、当院ではそうはならないらしい。

お給料あげてくださいとは言えず・・・

でも今後のキャリアアップのためには必要なことでもあり、大学で学べたこともあるのでよしとしましょう。

学位授与機構の試験は実地での小論文試験があるのですが、その試験の前に学習成果なるものを提出します。

お題は何でもいいみたいです(当然看護学に関与してなければダメ)。

自分はその学習成果の中で「EBM」と「EBN」ということについて触れました。

なので、今回はEBMとEBNについて少し紹介しようと思います。

 

最近の看護ではエビデンス(根拠)が重要視されていますよね。

看護師も「エビデンスはあるの?」「エビデンスはどうなの?」なんてことをよく聞きますよね。学生のときの実習で指導看護師に詰められたことを思い出します。

でも実際、エビデンスって何?と思っていました。

 

近年ではEBN(Evidence-Based Nursing:科学的根拠に基づく看護)という言葉があります。

EBNはEBM(Evidence-Based Medicine:科学的根拠に基づく医療)という言葉が発生したのち、それに同調するようにして生まれたとされています。

EBNという概念の成り立ちについて西山は以下のように説明しています。

 

EBMという言葉がはじめて登場したのは、1991年のカナダマクマスター大学のGordon Guyattが医学雑誌に貧血の診断について載せた一文が最初といわれている。(中略)さらに今日ではEBMの基本的考え方は医学だけではなく看護、薬学、栄養などの分野にも広がり、医療全体を包含するEBP(Evidence-based Practice;科学的根拠に基づいた臨床実践)としてとらえられている。一方看護会では「科学的根拠に基づいた臨床実践」の重要性はもちろんのこと、研究成果を実践に利用する必要性について以前から指摘されていた。しかしその概念等が明確でなかったことなどから、個々人が努力をしながらもその成果がなかなか利用されない、または利用できない状況が続いていた。すなわち看護介入効果に関する知識と実際の臨床現場で行われていることにギャップがあることが認識されていた。このような背景をもとに看護はEBMの動きにすぐさま同調し、看護実践には人を対象とした臨床研究に成果を実践の知識として利用していく必要性を提唱して、EBNが生まれた。」

 

そして、草間は「EBN(エビデンスに基づく看護)は、患者さんに対して最善のケアを提供するための手段であり、看護の熟練者の経験と知識に基づいて行われてきた従来のケアに代わり、現時点で得られる最善の科学的なエビデンス(根拠)を活用して個々の患者さんにとって最善のケアを提供していこうとするものである。」と説明しています。それを図化したのが以下の図です。

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https://ebn.bmj.com/content/1/2/38

これを訳したのが以下。

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http://www.oita-nhs.ac.jp/journal/PDF/4_1/4_1_3.pdf

これは患者にとって最善のケアは

  • Clinical expertise:臨床の経験に基づく専門的知識
  • Resources:利用できる資源
  • Research evidence:研究成果(エビデンス
  • Patients` preferences:患者の意向

の4つの要素を総合的に判断して決定される、とされるものです。

 

またEBNを実行するためのステップは

  1.  問題の定式化:看護実践における問題、疑問点を明確にする
  2. エビデンスを探す:文献調査によりエビデンスとなり得る情報を探す
  3. エビデンスを批判的に検討する:文献で探した情報がエビデンスとして活用できるものであるかどうかを評価する
  4. 患者への適応:エビデンスを、患者さんに適用できるかどうかを「専門的な知識」「患者さん等の意向」「利用できる資源」を考慮して判断する
  5. アウトカムを評価:エビデンスを適用した結果を評価し、フィードバックを図る。看護職は、EBNに関しては、エビデンスを評価して使う、すなわち公表されている看護研究の結果を積極的に利用する立場にあると同時に、エビデンスを精力的に作りそれを公表する、すなわち実際に看護研究を行う立場にもある。

です。

この5つのステップを皆さんちゃんと踏んでいますか?

自分が学生時代に詰められた

エビデンスはあるの?」

エビデンスはどうなの?」

の「エビデンス」という言葉は、本当に研究成果としての「エビデンス」という言葉だったのでしょうか?

 

○○したら●●になる。

△△だから▲▲しない。

など、それらが医学的に看護学的にそう考えられるもの、であっても研究成果としてなければエビデンスがあるとは言えません。

あくまで論理的に考えてそう、であるだけです。

そのため文献検索しましょう。

もちろん勤務中でも。

1年生には時間があるときにはそのように指導しています(響いているかどうかは別として)。

きっと学生のときに言われた「エビデンス」という言葉は、

  • 論理的に考えて、医学・看護学してはどうなのか?

という意味であったと勝手に考えてます。

 

なので指導する立場の人たち、エビデンスという言葉の使い方は、少し気を付けたほうがよさそうですね。

そう考えると、自分が冒頭で

エビデンス(根拠)

と述べたのは少し語弊があるかもしれませんね。

 

長くなりましたが

本日はここまで。

では。

 

 

(引用・参考元)

 

 

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【ER】9/28-29夜勤

こんばんは。

本日は夜勤中から投稿です。

 

本日夜勤はER番。

東京都の三次救急病院のER番、というと聞こえがよいかもしれませんが。

本日は今のところ2件のみ。

日勤から引き継いだ患者がいたので、自分が担当した患者は3名ですね。

 

①70歳代男性:両側肺動脈塞栓症

この患者は日勤から引き継いだ。

お風呂掃除中にLOC、家族が発見。

話がずれるが、LOCと言うと当病棟の看護師はよく使い方を間違っていることがある。意識障害のことをLOCと呼んでいることがあるが、正しくはDOCであろう。

Loss Of Consciousness ≠Disturbance Of Consciousness

簡単な違いは、意識が戻っているかどうか(評価時点で意識障害が継続していたらDOC、意識が戻っていたらLOC)。

話を戻すと、この患者はLOCでよさそう。意識回復後、胸痛と息苦しさ自覚のためCCU HOT適応となり、当院へ搬送。

バイタルや意識は安定していた様子。

エコーや心電図ではACSは否定的。

だが、心電図では新規の完全右脚ブロック、エコーでは軽度右心負荷があるのが気になるって話になった。

医師には「多分ないけど、PE。多分ないけど。」と言われCTへ。

ありましたね、両側PE。幸い軽度なもので、未分画ヘパリン5000単位IVし、一般床へ入院。

医師も看護師も、鑑別としてPEをあげてたのはよかったです。バンザイ。

 

②60歳代男性:迷走神経反射

電車内で卒倒し、車内に居合わせた看護師がCPR1サイクル実施しROSC。

病着時には、意識清明バイタル安定。

よくよく話聞くと飲酒後であり、車内では気持ち悪かったと。

医師と「CPAじゃないね」との話となり、検査結果から結果的には迷走神経反射であろうと診断となり帰宅。

 

③80歳代男性:迷走神経反射

②とほぼ同様。飲酒後気持ち悪くなりLOC。

違いといえば、心停止でなくショックの触れ込みであったことぐらいか。

やはり迷走神経反射の診断。

 

②も③も結果論になってしまうが、三次救急選定となるべきだったのか?

救命隊もアンダートリアージを避けたいのは分かるが、バイタルサインや意識レベルの数値だけで判断するのではなく、状況や身体所見、生理学的にアセスメントしてほしい、とも思う。

②のCPRをした看護師、ナイスです。迷ったらCPAの判断は間違いないです。

 

 

本日はこんな感じでしょうか。

軽症ばかりで気分穏やかです。

自分もお酒で失敗したことがあるので、やはりお酒に飲まれてはいけませんね。

 

では。

 

 

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【論文】看護能力向上による現場(プレホスピタル)での評価・介入が重症外傷性脳損傷患者に与える影響

頭部外傷関連の論文を紹介。

こちらはスウェーデンの論文で概要(PECO)は以下の通りです。

(Patients:対象) 重症外傷性脳損傷の患者に対する

(Exposure:要因) 救急サービスにおける看護能力の向上は、

(Comparison:比較) 看護能力が向上する前と比べて

(Outcome:結果) 院内死亡率・ICU滞在期間は減少するか?

というものです。

 

 

もう少し具体的に詳しく紹介すると、

 

(Patients:対象)

  • 15歳以上ですべてのGCS8点以下TBI(Tramatic Brain Injury:外傷性脳損傷)患者をTBIデータベースから収集→N=651人

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(Exposure:要因)

  • スウェーデンでは2005年に救急車に乗車する人員を変更した。具体的には、基本的な生命維持の知識をもつ救急医療技術者(EMT)×2人から高度な生命維持能力を持つ救急医療技術者(EMT)×1人と登録看護師(RN)×1人へと変更した。この変更は、理論的にはケアや治療の質を高める。つまり2005年以前と以降では能力(この論文では看護能力としている)に差があり、2005年以前<2005年以降という仮定のもと研究を進めている。

 

(Comparison:比較)

  • 看護能力が向上する前(2000~2005年)の群→n=395人

VS

  • 看護能力が向上した後(2006~2009年)の群→n=256人

 

(Outcome:結果)

  • 院内死亡率・ICU滞在期間 

 

(Statistics/Analysis:統計・分析)

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  • 2つの群間で院内死亡率の有意差は示さなかった(p値=0.087)

2000~2005年群:30% vs 2006~2009年群:29%

  • ICU滞在期間は看護能力向上群が有意に少なかった(p値=0.0001)

2000~2005年群:平均11.16日 vs 2006~2009年群:平均8.82日

 

つまり看護能力を高くしても院内死亡率へは影響しなかったが、患者のニーズをよりよく評価でき、結果としてICU滞在期間を短縮することができた。

 

 

個人的解釈としては、ダメなTBIはなにやってもダメ。

しかし現場の評価や介入をしっかりすれば、助かるTBIでは少なくともICU滞在期間は短くできる。

それが良いことかどうかはこれからの課題。

一般的には、ICUにいることでPICSを発症することもあり、社会復帰という視点で考えればICU滞在期間の短縮という結果は、バンザイな結果では?

各々自己研鑽に努めることは、やはり患者に影響する。

みんなでがんばりましょうね。ってこと。

自分ももっと頑張らなくては。

 

ただこの論文においての看護能力とは、異常の早期発見や観察力として捉えられている気がします。看護は奥が深いため、それだけで看護能力が高い低いは括れないと思います。

救急看護師としては、ある程度素直に受け取れるけども。

 

こんな感じでこれからも論文紹介していきます。

お題もらえれば、そのお題に関する論文調べて面白そうな論文紹介します。

 

では、また。

 

 (引用・参考元)

 

 

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【外傷】一次性脳損傷と二次性脳損傷

別記事にも書きましたが夏休みいただいていました。

有意義なお休みありがとうございました、師長さん。

 

 

またもや頭部外傷について。

TBI(Traumatic Brain Injuly:外傷性脳損傷)発生後から一次性脳損傷と二次性脳損傷が発生していきます。

 外力による力学的損傷

 外傷を受けたときに障害が決定する

 血腫・浮腫などにより脳が圧迫されて起こる損傷

 治療により軽減することが可能

 

ということなので、

看護師はまず一次性脳損傷を起こさないような看護、起こしても軽症で済むような看護を行う必要がありますよね。

それが前回の記事で書いたもの。例えば転倒転落予防や転倒転落時の頭部への衝撃緩和などがその一部だと思います。

 

二次性脳損傷についての介入も必要です。

二次性脳損傷の予防と軽減。

救命看護師であればメインはこっちですかね。

 

前述していますが、二次性脳損傷は治療による軽減が可能です。

看護により予防・軽減することも可能です。

 

 低血圧

 低酸素

 貧血

 高体温

 高二酸化炭素血症

 低血糖

 酸塩基異常・代謝異常

 全身炎症・感染

 血液凝固異常

 頭蓋内圧亢進

 頭蓋内占拠性病変

 脳浮腫

 脳血管攣縮

 水頭症

 頭蓋内感染症

 てんかん

 脳血流低下

 脳代謝異常

 電解質異常

 フリーラジカル産生

 

と、たくさんあります。これらすべてを考えながら看護していくわけですが・・・

自分が看護介入や観察で重要と考えるのが

この二つです。全部重要なんですが、「特に」という意味で。

酸素化に関しては、看護師の感度は高いです。

SpO2が5%くらい一気に下がったらドキドキしますよね。

あと酸素化はモニタリングが容易ですし、酸素化の評価指標が多い(SpO2・PaO2・A-aDO2・P/F ratioなど)のでアセスメントは比較的容易だと思います。

 

しかし!

換気に関してはモニタリングは酸素化と比べて容易でないことが多いです。

人工呼吸器管理中であればEtCO2(呼気終末二酸化炭素濃度)をモニタリングしますが、血ガスでの値と乖離していることもしばしば。

なので換気に関してはある程度の観察やアセスメントが必要です。

 

換気≒分時換気量(MV:Minute Volume)

 

であるため、分時換気量がどのくらいか把握し、考えなくてはなりません。

 

分時換気量(MV:Minute Volume)=一回換気量(TV:Tidal Volume)ml×呼吸数(RR:Respiratory Rate)回/分

で○○○○ml/分になりますので、●.●L/分へ変換。

 

正常値は

一回換気量(400~500ml)×呼吸数(12~18回/分)

=4800~9000ml/分

=4.8~9.0L/分

です。もちろん年齢や体格によって、この範囲外のこともありますが。

9.0L/分はちょっと多いかもですね、実際は7.0L/分くらいがいいかも。

分時換気量が多いほどPaCO2は低下し、分時換気量が少ないほどPaCO2は高くなります。

つまり高二酸化炭素は「分時換気量が少ない状態」であるということですね。

 

実際にどういうことかというと、先ほどの式で考えると

  1. 一回換気量が低下しているパターン
  2. 呼吸数が低下しているパターン
  3. 一回換気量・呼吸数ともに低下しているパターン

の3つです。

 

人工呼吸器管理中であれば、モニタリングされるので分時換気量の把握は容易です。

 

人工呼吸器管理していない場合(非挿管患者)の場合は、

一回換気量→呼吸様式や呼吸深度を観察しましょう。その観察の様子から一回換気量を予測しましょう。ハロースケール・ライト・レスピロメーターなどがある場合はBVMマスクなどに装着し換気量計測が可能です。

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https://www.imimed.co.jp/medical/product/vent_related/haroscale/

呼吸数→胸腹部の運動や聴診での呼吸音で観察しましょう、チェーンストークス呼吸や失調性呼吸がある場合は観察難しいです(そのような呼吸状態では挿管されていると思いますが)。

 

換気のアセスメントはできると、また一つレベルアップできます。

 

 

本日はここまで。

続きはまた今度。

では。

 

 

(引用・参考元)

 

 

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